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第1回 監督 石倉礼 インタビュー ①

――まずは、本作の監督を務めることが決まった時のお気持ちを伺えますか?

実は、今まで携わってきたアニメ作品で、男性向けのがっつりエッチな作品に関わる機会があまりなかったんです。そういう意味では、やれてよかったという気持ちがまず初めにありましたね。

最初に原作を読んだ時は、狭いお風呂に3人で同時に入っちゃうという展開が、エッチな作品に意外とあまりなくて、突飛でおもしろいと思いました。普段はツンデレで素直になれない子と、おっとりして控えめな子が、このシーンだけガツガツして無理やり3人でお風呂に入っちゃう!というギャップがおもしろいなと思いました。

また、かいづか先生の作品をやるに当たって、おーばーふろぉ以外の作品も全て読ませていただいたんです。どの作品もエロに素直で、かいづか先生のフェチや好みなどが作品を通して伝わってきて、漫画でかいづか先生が表現したいと思っていらっしゃる部分を、アニメでもうまく出せればよいなと思いました。

▲第1話より、3人で入浴するシーンの原画

 

――今作がTVアニメ初監督とのことですが、プレッシャーなどはありましたか?

TVアニメは初監督ですね。今まで助監督やPVの監督などはやっていたので、プレッシャーはあまり感じませんでした。

原作をしっかり読み込んで、原作が持っている良さをうまくふくらませたいと心掛けています。無理に背伸びして自分にできないことをやろうとしてもできないと思うので、自分の手が届く範囲のことをしっかりやるということを意識して取り組みました。

そういう点では演出の時にやっていたことと変えていないですし、演出の延長くらいの気持ちでしっかりと1話1話向き合うようにしています。

 

――原作が持ってる空気感を再現するために、気を付けたことはありますか?

原作サイドからは、基本的にはお任せいただいていますが、アニメ『おーばーふろぉ』が日常ラブコメから外れすぎないで欲しいというお話はいただきました。

彩音と琴音は、両親を亡くして和志と兄弟同然で暮らすようになったという過去を持っていますが、その部分にスポットを当てすぎると、作品として暗くなってしまうんですよね。なので、このエピソードは作品のスパイス程度になるよう、バランスに気を付けようというお話は原作の担当編集さんともさせていただきました。このお話があるからこそ、和志と姉妹の絆がより印象づけられるので、塩梅が難しかったです。

あと、地上波でも放送するので、原作よりも日常シーンの比重を増やしています。以前僕が演出をしていた『指先から本気の熱情-幼なじみは消防士-』では、登場キャラクターも多くて、放送尺内に原作のストーリーを収めるのに苦労したのですが、『おーばーふろぉ』では逆に増やさなければならなかったので、その部分が難しかったですね。

 

・かいづか先生の原作コミック「おーばーふろぉ~挿れたら溢れる姉妹のキモチ~」はこちら
・石倉さんが演出を務めたアニメ「指先から本気の熱情-幼なじみは消防士-」はこちら
・ComicFestaアニメMENS【公式】Twitter(@CFAnime_MENS)では、複製原画のプレゼントキャンペーンを実施中!
・インタビューのつづきは12月6日更新予定。
・次回のテーマはキャラクターデザインとアフレコです。